Chatbase(チャットベース)」というツールを聞いたことはあるでしょうか?
AIを活用したカスタマーサポートの自動化が進む中で、専門知識がなくても簡単にAIチャットボットを構築できるサービスが注目を集めています。
Chatbaseは、OpenAIのChatGPTをベースに、ユーザー自身のデータを活用してオリジナルのAIチャットボットを作成できる強力なツールです。

この記事では、Chatbaseの基本的な仕組み料金プランの違い、実際の使い方や導入方法に加えて、自社サイトやブログへの埋め込み方法までを詳しく解説します。さらに、ビジネスでの活用シーンや業務効率化における利点にも触れながら、Chatbaseがどのような企業や個人に向いているのかについても見ていきましょう。

Chatbaseの基本概要と特徴

Chatbaseは、AIチャットボットを専門的な知識やプログラミングなしで構築できる画期的なツールです。ユーザーが用意したPDFファイルやテキスト、ウェブサイトのURLなどを読み込ませることで、AIがその内容を理解・学習し、質問に対して適切に回答できるチャットボットを自動生成します。

このサービスは、OpenAIのChatGPTを基盤としており、高精度な自然言語処理によってユーザーの意図を正確に読み取り、柔軟な応答を可能にします。また、日本語を含む95以上の言語に対応しており、さまざまな言語環境での利用が可能です。企業のカスタマーサポートやFAQ対応、社内ナレッジ共有など、幅広い用途で活用できるのが大きな特徴です。

さらに、Chatbaseでは無料プランでも1つのチャットボットを作成でき、初めての方でも気軽に導入を試すことができます。高度なニーズには有料プランが用意されており、より多くのデータ処理やメッセージ数の対応が可能になります。

AIチャットボットの仕組みとChatGPTとの連携

Chatbaseで生成されるチャットボットは、あらかじめ用意された一問一答形式ではなく、アップロードされたコンテンツ全体を参照し、文脈を把握した自然な回答を提供します。たとえば、製品マニュアルやFAQのPDFを読み込ませれば、その中にある情報を根拠としてユーザーの質問に対応できるようになります。

また、ChatGPTの多言語対応により、例えば英語で記述された資料を読み込ませた場合でも、日本語で質問すれば日本語で返答される仕様になっています。この柔軟性は、色んな国の顧客対応やグローバルなビジネスシーンでも強みを発揮します。

さらに、Chatbaseはデータのアップロードだけでなく、WebサイトのURL指定やNotionとの連携によるナレッジ管理も可能です。これにより、企業は既存のドキュメントやWebコンテンツを無駄にせず、AI対応へと効率的に活用できます。

Chatbaseの料金プランまとめ

Chatbaseには、基本的な機能を試せる無料プランと、より高機能なAIモデルや大容量データに対応した有料プランがあります。

無料プランと有料プランの違い

無料プランの特徴:

  • 高速モデルへのアクセス
  • 月100メッセージクレジット
  • AIエージェントあたり400KBまで
  • チームメンバー:1名
  • 作成できるAIエージェント:1体
  • トレーニングできるリンク:最大10件
  • 無制限のウェブサイトへの埋め込み可
  • ※14日間アクティビティがないとAIエージェントは削除されます

有料プランの特徴:

【Hobbyプラン】

  • 無料プランの全機能に加えて:
  • 高度なモデルへのアクセス
  • 月2,000メッセージクレジット
  • AIエージェントあたり33MBまで
  • AIエージェント:1体
  • AIエージェントごとに最大5つのAIアクション
  • 無制限のトレーニングリンク
  • APIアクセス
  • 統合機能
  • 基本的な分析レポート

【Standardプラン】

  • Hobbyプランの全機能に加えて:
  • 月12,000メッセージクレジット
  • AIエージェントごとに最大10個のAIアクション
  • チームメンバー:3名まで
  • AIエージェント:2体まで

【Proプラン】

  • 標準プランの全機能に加えて:
  • 月40,000メッセージクレジット
  • AIエージェントごとに最大15個のAIアクション
  • チームメンバー:5名以上対応
  • AIエージェント:3体まで
  • 高度な分析機能

料金体系

Chatbaseのプラン別料金体系は月契約と年間契約の2種類があり料金の違いは以下の画像のようになっています
※2025.5月現在

※月間契約の場合
※年間契約の場合

Chatbaseの使い方と導入ステップ

最初に行うのは、Chatbaseの公式サイトにアクセスし、アカウントを作成することです。登録はメールアドレスまたはGoogleアカウントを使用して簡単に行えます。ログイン後は管理ダッシュボードにアクセスできるようになり、チャットボットの作成やデータの管理が可能になります。

続いて、チャットボットの作成を始めるために「New Chatbot」ボタンをクリックします。ここで、チャットボットに学習させたい情報を入力・設定していく流れとなります。データソースとしては、PDFやテキストファイルのアップロード、WebページのURL指定、Notionとの連携、直接テキストの貼り付け、またはQ&A形式での入力などが選択可能です。

用途や目的に応じて最適なデータ形式を選び、情報をアップロードすることで、ChatbaseがAIチャットボットを自動生成してくれます。数分のうちにチャットボットが完成し、すぐにテストやカスタマイズが行えるようになります。

アカウント登録からチャットボット作成までの流れ

Chatbaseの導入は、次のようなシンプルなステップで進行します。

STEP1
公式サイトにアクセスし、アカウント登録。
STEP2
「New Chatbot」を選択し、チャットボットの作成を開始。
STEP3
学習させるデータをアップロードまたは入力。

・PDFやテキストのアップロード
・WebページのURL指定
・テキストの直接入力
・Q&A形式での手動登録
・Notionアカウントとの連携

STEP4
「Create Chatbot」ボタンを押してチャットボットを生成します。

※バックエンドでAIがデータを解析し、自動的にチャットボットが構築されます

STEP5
チャットボットとのテスト対話を実施。

期待通りの回答ができるか確認します

STEP6
チャットボットのカスタマイズ

チャット名、ウェルカムメッセージ、テーマカラー、アイコン画像、応答スタイルなどを調整できます

このように、Chatbaseの導入には複雑な工程がなく、画面の指示に従って操作するだけで誰でもAIチャットボットを構築することができます。少ない手順で本格的なAI活用をスタートできる点が、多くのユーザーに支持されている理由の一つです。

サイトへの埋め込み方法とカスタマイズ設定

Chatbaseで作成したチャットボットは、簡単な操作で自社サイトやブログなどに埋め込み表示させることができます。埋め込み用のコードは、Chatbaseのダッシュボードからワンクリックで取得でき、HTMLを編集できる環境さえあれば特別な知識は不要です。

表示方法は主に2つあり、1つはスクリプト(Script)タグ方式、もう1つはインラインフレーム(iframe)方式です。スクリプト方式では、画面の右下などに常時チャットアイコンが表示され、ユーザーがクリックするとチャット画面が開く仕様となっています。iframe方式は、指定したページ内の任意の位置にチャットボットを常設表示させたいときに便利です。

どちらの方法も、サイトの構造や目的に応じて選択することができ、WordPressやWix、Shopifyなどの主要なCMSでも対応可能です。特別なプログラム開発を行う必要はありませんので、Webサイト運営の初心者でも問題なく導入できます。

コードの取得・設置場所・デザイン調整の手順

Chatbaseで生成したチャットボットを埋め込むには、以下の手順に従ってください。

  1. Chatbaseの管理画面から埋め込みコードを取得する:
    ・ダッシュボードで該当のチャットボットを選び、「Embed on site」または「Connect」というタブをクリックします。
    ・表示されたコードスニペット(scriptタグまたはiframeタグ)を「Copy」ボタンでコピーします。
  2. Webサイト側にコードを設置する:
    ・スクリプト方式の場合:
     チャットアイコンを常時表示したい場合は、</body>タグ直前にコードを貼り付けます。これにより、すべてのページにチャット機能を追加することができます。
    ・iframe方式の場合:
     指定した場所(記事下部やサイドバーなどに)<i fame>タグを挿入。HTML編集が可能なCMSでは、投稿画面のHTMLモードで貼り付けることができます。
  3. デザインの調整や設定の変更を行う:
    ・Chatbaseの管理画面で、チャットボットのカラーテーマやフォント、ボット名、アイコン画像などを変更可能。
    ・ウェルカムメッセージも自由にカスタマイズできるため、ブランドイメージに合わせた設定もできます。
    ・有料プランでは、より細かなスタイルや応答設定も可能です。

設定内容はリアルタイムで反映されるため、コードの再貼り付けは不要です。
一度設置すれば、Chatbaseのダッシュボード上でいつでも変更を加えることができます。

このように、Chatbaseは埋め込みまでの手順が非常にシンプルでありながら、柔軟なデザイン調整多機能な設定項目を備えています。自社サイトに自然に溶け込むチャットボットを手軽に導入したい方にとって、非常に有用なサービスです。

Chatbaseの活用シーンとビジネス導入のメリット

Chatbaseは、個人利用から企業の業務支援まで、さまざまな場面で活用できる汎用性の高いサービスです。特に、カスタマーサポートの自動化業務効率化の推進を目指す企業にとって、大きなメリットがあります。

まず、チャットボットが24時間対応可能なため、営業時間外でもユーザーからの質問に即座に応答することができます。これにより、顧客満足度の向上や問い合わせ対応の負担軽減が期待できます。また、よくある質問をチャットボットに任せることで、カスタマーサポート担当者はより重要な問い合わせ対応や戦略業務に集中できるようになります。

さらに、Chatbaseは多言語対応しており、海外顧客へのサポートにも適しています。英語以外の言語で資料が用意されていても、日本語での質問に対応可能な柔軟性があるため、グローバル展開を行っている企業にとっても有益です。

APIを活用すれば、既存のCRMやMAツールと連携させて、顧客データとチャット履歴を統合管理することも可能です。これにより、よりパーソナライズされた対応が実現し、マーケティング精度や営業効率の向上にもつながります。

顧客サポート・業務効率化・マーケティング活用例

Chatbaseが実際にどのようなビジネスシーンで使われているか、以下のイラストをご覧ください。

Chatbaseは単なるチャットツールではなく、業務の省力化・情報提供の自動化・売上向上など、多方面にわたる業務改善効果をもたらします。特に、人的リソースの限られた中小企業にとっては、少ない投資で高いパフォーマンスが期待できるツールです。

まとめ:Chatbaseは誰におすすめ?

Chatbaseは、AIチャットボットを活用して業務の効率化や顧客対応の自動化を目指すすべての人におすすめできるツールです。特に、プログラミングの知識がない方初めてAIチャットボットを導入する方にとって、直感的に操作できるユーザーインターフェースや、柔軟なデータ入力方式が大きな魅力となっています。

また、無料プランが用意されているため、導入前に手軽に試すことができ、効果を確認した上で有料プランに移行するという段階的な利用も可能です。個人ブログ運営者から中小企業、さらにはグローバル展開を行う企業まで、Chatbaseは多様なニーズに対応できる設計となっています。

ChatGPTとの連携によって、精度の高い自然な応答が可能となっており、ユーザー体験の向上にも寄与します。サイト訪問者とのインタラクションを増やし、問い合わせ対応の負担を軽減したいと考えている方には、特に導入価値の高いツールと言えるでしょう。

導入前に確認したい注意点:

Chatbaseを活用する上で、導入前の注意点としては以下の2点です。

・チャットボットの利用が14日間なかった場合、無料プランではボットが削除される

・回答の正確性はアップロードする資料の質と量が重要

Chatbaseは、「簡単・高機能・柔軟性」を兼ね備えたAIチャットボット構築ツールです。小規模な導入からスタートし、状況に応じて機能を拡張していける点も大きな魅力です。
AI導入に迷っている方は、まずChatbaseから始めてみるのが良い選択肢となるでしょう。

Q&A

Chatbaseを使うのにプログラミング知識は必要ですか?

いいえ、必要ありません。ファイルのアップロードやURLの指定だけでAIチャットボットを作成できます。専門的なコード入力は一切不要です。

自社サイトへの埋め込み方法を教えてください

Chatbaseのダッシュボードから取得できるスクリプトタグまたはiframeタグを、サイトのHTML内に貼り付けるだけで簡単に埋め込みが可能です。

日本語以外の言語にも対応していますか?

はい、Chatbaseは日本語を含む約95の言語に対応しています。英語の資料に基づいて学習させた場合でも、日本語で質問すれば日本語で回答を返してくれます。

Chatbaseはどのような業種で活用されていますか?

主にカスタマーサポート、ECサイト、教育、SaaS企業、社内ナレッジ共有など、幅広い業種で活用されています。特に問い合わせ対応の自動化や、社内業務の効率化に役立つと評価されています。

最後に

「AIチャットボットに興味があるけど難しそう…」そんな方こそ、まずはChatbaseで一歩踏み出してみてください。
意外と簡単に、あなたのサイトが“進化”しますよ!